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こたろう博物学研究所
探訪記録:20020421

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面河渓を散歩【平成14年(2002)4月21日】



 休日だというのに朝5:00に会社からの呼出を食らい、止む無く出勤。10:30頃どうにか仕事が片付く。
 帰宅すると、「久し振りに家族総出で出掛けよう」ということで話がまとまり、自然を満喫するためのドライブに出向くことにする。

 国道33号線をひた走る。どこへ行こうかと思案しつつ、空模様も余り芳しくないので、「道の駅・みかわ」にて小休止後、面河渓に向かうことにする。

 南に向かって進むにつれ、段々と雲が厚くなり、面河渓に近づく頃には霧雨が下り始める。「こりゃ散策は無理かも」と思いながらも関門に到着。アケボノツツジでも見に石鎚スカイラインを上ろうかとも思ったが、こんな天気じゃ車外へも出られないのではと思い、断念。

 スカイラインの入口の食堂で少し遅い昼食をとる。ここのうどんは何度食べても美味い。面河に来たときには必ずここに寄って食事するのが我が家の習わしになりつつある。
 腹ごしらえをした後、五色河原のところまで車で移動。相変わらず霧雨は止まない。止まないどころか、少し雨足が強くなってきた。鉄砲石川沿いに歩こうと思ったが、傘も持ってきていないし、濡れて風邪をひいてしまってもなんなのでということで、これも断念。

 亀腹のところまで移動し、しばらく巨岩を眺めていると、雨も小止みになってきた。折角なので、鶴ヶ背橋から虎ヶ滝へと続く遊歩道を歩くことにする。
 歩きはじめた矢先、次男が「寒い寒い」といいはじめ、ニョーボ・長男・次男は車のところまで引き返す。久し振りの山なので歩きたいとダダを捏ねたワシに長女が引率する。

 第一キャンプ場を過ぎ、紅葉河原へと出る。河原に一旦下りて、水溜りを覗き込むと数多くのヤモリが水底に堆積した落ち葉の中に隠れている。久し振りの「アカハラ」。手にとると「嫌ぁ〜嫌ぁ〜」と下半身をくねらせる。何とも愛らしい。「これ、下まで持って帰ろうかいのぉ。みんな喜ぶでぇ」と呟くと、「せっかくこの場所に落ち着いとるのに、可哀相なことせられん」と娘が戒める。(実際持ち帰らなくて正解であった。ヤモリの話をすると、ニョーボが開口一番、「あんた、ヤモリいろうたんじゃなかろうなぁ!ウチらんとこ(の田舎で)は、ヤモリいろうたら指が腐るゆうけん、ウチら触りもせなんだで」と訝しい顔をする。「じゃけど、ばーちゃんちの田圃におったけん触って遊びよった.....」と次男坊がワシを弁護。「そうよ、そうよ。ヤモリいろうて指が腐るんじゃったら、ワシの手なんぞとっくの昔に腐っとらい」とワシも反論。)

第二キャンプ場の辺りは結構巨木が聳えている。「どうせキャンプするなら第一よりもこっちのほうが雰囲気がええなぁ」。両者納得。

 下熊淵の上まで来たところで通行止め。昨年3月の芸予地震時に遊歩道が崩落しており、一向に復旧が進んでいない。仕方ないのでここから引き返す。

 帰り道、川沿いに点在するピンク色のツツジの花をカメラに収めながらゆっくりと歩く。「やっぱ、渓谷沿いにはアケボノツツジは咲いとらんのぅ」と呟きながら亀腹前まで戻り、ふと五色橋上方に目をやるとアケボノツツジが1本岩肌に張り付いているではないか。ちょっと距離があるのでデジカメでははっきりと花の姿を写すことはできないが、それでも見れただけで幸せである。とにかく目的は果たせたというものだ。

 帰りがけ、面河山岳博物館の下手に、強引に車を止める。「ちょっと遊歩道を散策してこうわい。誰かついてこん?」と声をかけるが、家族の誰一人同意しない。「いってらっしゃ〜い」と一言。皆車の中で待つという。猿飛佐助の碑を眺めたあと、急ぎ足で遊歩道を歩き、錦木の滝関門唐獅子岩などを眺め、写真に収める。

 松山市への帰り道は渋草〜黒森峠〜川内のコース。途中、大成神社に寄り道。ついでに初瀬の大桂も見学。「京都の清水寺みたいやろ?」と誇らしげに説明すると、「そうやね、結構穴場でええとこじゃね」となかなかの好回答。「何でこんなところに連れてくるん?」と不評を買うことが多いのだが、今回はなかなかヒットだったようだ。

 黒森峠に差し掛かった辺りから霧が立ち込める。峠を越えてからの下りでは、道沿いに植えられた(自生?)桜がまだ多くの白い花びらをつけている。なかなか幻想的な雰囲気を醸し出しており、これを見れたことも収獲だ。
 

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