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こたろう博物学研究所
探訪記録:20020512

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引地山散策【平成14年(2002)5月12日】



引地山(標高1027m)

 岸郁男さんが書かれた「愛媛の山草」(愛媛文化双書40)の中に、「四国かっこそう〜柔毛も美しい名花〜」という項目で川内町井内峠付近、松山市湯山にてシコクカッコソウが自生していると書かれていた。
 これを読んでいて、ふと「そういや2年ほどまえに確か、引地山にもシコクカッコソウ自生地が有り、近所の坂本小学校の先生・生徒が保護活動をしている....といった記事が愛媛新聞に載っとったなぁ」という記憶が蘇ってきた。

 ダメモトでホームページ検索をしてみると、記憶に間違いなかった。愛媛新聞のホームページ「松山・中予版(2000年5月20日)」にちゃんとその記事が残っている。

 花の季節としては、今が絶好の機会ではなかろうか。そう思うと、家でじっとなんかしていられない。息子を強引に引き連れて「シコクカッコソウ観察」へと出発。時刻は11:00。

 しかし、単に「引地山」といっても広い。一体どこに自生地があるというのだろうか。位置の手掛かりは新聞記事にある「標高約770m地点の斜面」だけである。取り敢えず、松山市窪野町を目指して車を走らせる。

 まずは昼食のカップラーメン用に水を準備しておかねばならない。正八幡神社に寄り道してPETボトルに水を詰め込む。そして一遍上人閑居跡へと続く細道を登っていく。更に閑居跡上部へと続く林道を上っていく。

 林道は車一台分がやっとの幅員である。しかし舗装もされており、車で走るのには申し分ない。しばらくすると林道が二手に分かれる。どっちへ行こうかと迷ってしまうが、まずは右手に折れてみることにする。しかし、1〜2kmほど進んだところで工事中のため行止り。仕方なく引き返す羽目になる。
 単に引き返すだけじゃ勿体無いということで、めぼしい植物はなかろうかとゆっくり進みながら路傍の植物を観察。蝮草(マムシグサ)だろうか、独特の異様な形の花を開いている。正確な名はわからないが、とにかくテンナンショウ属には違いない。
 分岐点まで引き返し、上部へと続くもう片方の林道を進んで行く。こちらもどうも心許ない。本当に目的とする「標高770m地点」へと辿り着くことができるのだろうかと不安を感じてしまう。
 やがてまたもや分岐路に至る。これから先はどうも車での通行はしんどそうである。息子も連れているし、余り無茶なことはできない。一旦車を停めて辺りをチェックしてみるが、シコクカッコソウの姿などどこにも見ることはできない。「やはり歩くしかないな....」と考えていると、草叢の中に登山口を示すものと思われる赤テープを発見。「今日は歩きはしないから」と騙して連れてきた息子も気前良く同意してくれたので、早速登山開始だ。
 薮こぎ必至とも思われたが、意外と道はしっかりしている。杉林の中に続く道は多くの人に踏まれているようで、至って明瞭である。時折鳥達の囀りが林間にこだまし、快適な気分で登っていく。
 「ピンクの花見つけたら報告せいよ」と息子に協力要請しつつ、登っていくのだが、薄暗い森の中にシコクカッコソウが生えているはずもない。とにかく、日当たりのよい明るい空間を目指さねば。
 30〜40分歩いただろうか。薄暗い林を抜け、幼木を植林している地帯へと出た。上部に目をやると鉄塔が聳えている。しかし、ここで道は途絶えた。薮こぎ突入モードへの移行も考えたが、息子も連れていることだし、余り無茶はできない。
だいぶ高い場所まで上がってきたはずである。ひょっとしたら、この辺なら自生しているかもしれないと、辺りをチェックしてみるが、まったく花らしいものは見つからない。

 まぁ今日のところはここで止めにしておこう。また来年のお楽しみということできっぱり諦めて下山に移ることにする。車を停めていた地点まで引き返し、13:00。小一時間の山歩きで腹もへったことだし、アウトドアな昼食でもして、ゆっくりして帰ることにしよう。



 せっかくここまで来たのだからと、ついでに寄り道をして帰ることにする。訪ねたポイントは以下の通り。
・奥久谷公園
・月見大師
・生目神社
 

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